4月12日(水)雨
今日は10:00から愛知県森林・林業センターにて伐木の業務に関わる特別教育がある。福津農園から15分ほどのところにある。
10分くらい前に到着するとすでに参加者の方々は勢揃だった。30人くらいはいたのだろうか。
10:00からお昼休憩をはさんで16:00まで座学は続いた。今日は安全面についての講義が続いた。人間よりも大きくて重いものを扱う仕事では安全面がかなり重要なのだと思う。ちょっとの判断ミスが大怪我や死につながることを考えると安全第一というのがそのとおり優先順位の一番にあがってくる。政満さんの話す「食の安全・安心は原則」くらい安全を意識することは当たり前のものとして考えなければならない。
食の安全・安心が脅かされると健康に被害が及ぶのと一緒で作業の安全・安心がおろそかになると仲間や自身の健康に被害が及ぶ。
「労働者」としてチェーンソウを扱ったり、木を伐ったりする人達が守らなければならない法律はけっこうたくさんある。
胸高直径(立木の胸の高さの直径)20cm以上の木を倒す時は「受け口を作り、追い口を切って、つるを残して、クサビを打って倒す」という決まりがある。
受け口というは木を倒す方向を決めるもので伐ろうとする木の直径の1/4もしくは太い木の場合は1/3で切れ込みを入れ、その切れ込みに向かって30~45°の角度で斜め上から切り込みを入れて、何等分かに切ったあのスイカのように木が取れる。
そしてその切り取った受け口と平行になるように切り込んだ受け口の下から2/3の高さで、追い口を作っていく。このとき「つる」というの作ることがとても重要になる。「つる」は木の直径の1/10程度残すことで木が倒れていく速度や方向を安定させてくれる役目を果たしてくれる。本の説明では蝶番のように働くと書いていた。
これはあくまで目安となる数字だ。樹種によって、立っているその環境など、それこそ十人十色ではないけれどそれぞれ微妙に違うんだろうなとは思う。
午後は事故事例の紹介や「かかり木」と呼ばれるものの危険性とそれの対処方法をDVDで見たりした。伐り倒した木が他の木に引っかかってしまうことを「かかり木」という。先日の作業中にも一度なって、チルホールやバックホーに付いているウィンチで引っ張ってようやく倒せた。「かかり木」になってしまって一見倒れそうになくても、急に倒れたりしてくることもあるため、そのまま放置ではなく、何かしらを使ってどうにか安全倒す方法を考える。
事故事例の映像はCGではあったけれど身体の奥がゾワッとする感覚になった。あらためて安全・安心に作業できる環境を整えることを身に染み込ませた。
農業でやっていたことも同じようなことだなと思った。安心安全で美味しい野菜はそれが育つ環境を作ることから始まる。林業も良い木が育つ環境を作る、良い木を運び出す環境を作る、それを収穫する技術は当然身につける。そうして木がそれを必要とする人の元へと届く。
なんだか色んなものは本質的には似ている気がする。キーボードで「き」と打ち込むと「木」がすぐ出てきて最近は「木」について書いてるみたいだw それは一旦置いといて、サルサに安心感、安全であることは求められる。組んだ手が相手の手を強く握りしめたまま技を掛けてしまえば(こうかくとプロレスみたいだ)手からつながる肘や方などの関節を痛めさせてしまう。
狭い場所でペアで踊っていたら周りの人との間隔や、あの人はあんな動きをしているからこっちに来るかもなとか、相手と一緒に踊りながらも周囲を観察する。そういうことは踊っている相手の安心感につながっていくことだと思う。
上手く踊ることもカッコよく踊ることも大事ではあるけれど、踊っている相手(女性のことが多い)への配慮にかけてしまえば嫌な思いをさせてしまい、二度と踊ってもらえないかもしれない。
それが大前提としてあり、作業や踊りを楽しむことができる。そして得たい何かを得られる。
と本質的にはいろんなものごとは似たりよったりで、今やっていることに他の感覚を適応させたり、他のことに今やっていることの感覚を適応させていく。そうやってモノゴトの繋がりを探したり、気づいたりすることはとても面白い。
なぜだか分からないけれど、それはこうやって書くことでポンっと浮かび上がってくる。自分の頭を整理するためにもこうしてまだ書き続けているんだと思う。
午後の講習では一瞬気を失った瞬間があったけれど、そのあとは何とか持ちこたえた。帰ってきてから、そういえば途中だったなと思って、去年壊れてしまったナタの柄を作る作業をして、ようやく形になった(ボコボコだけど...)。あとはヤスリがけするだけだ。