木こり日誌

新城キッコリーズ Day64 山の測量とプロットの取り方 in 作手の山

新城キッコリーズ Day64 山の測量とプロットの取り方 in 作手の山

6月29日(木)雨のち晴れ

午前中は来月から伐る山の測量をしに作手へと向かう。

隣の山林との境を確認しながら杭を打っていく。それをiphonに入っているmapryの測量アプリを使って仮想空間にも杭を打つことで色んな値を取得して作業する場所の地図を作成する。

杭を打っていく時には立っている木から90cmくらいのところに打つのが基本。木はだいたい180cm間隔で並んでいる。だからその間に打って置くことでトラブルを避けることができる。境の目印になるものは時に怪しいものもある。今回は瓶が逆さに刺さっているとこもあった。広葉樹が植わっていたり、作手ではアセボを境界に植えたりしている。樹相の変わり目があったりと観察力が求められる。

それが終わったら、プロットをとる。今回は30%を間伐する。全体から30%を考えると難しいので10m四方の枠を決めてその30%がどのくらいになるのか(どのぐらいの間隔になるのかをみるため)を確かめていくための作業。その森の密度は谷側や山側で変わってくる。標準的な木の太さを見て、それよりも薄いところをプロットをとる場所に設定する。

そこに立っている木の皮を少し剥いで番号をふっていく。今回は8本あったので1~8までの番号をふった。

それぞれの木の太さを図ってメモしておく。この中からどの木を伐っていくかを考える。8本の3割は2~3本ということになるので2~3本選ぶ。

これまた難しい、まずは立っている木の状態をよく観察する。腐っている木が数本たっていた。今回は腐っている木を候補にまず入れた。そして劣勢木。さてプロットの内側だけを考えるだけでも駄目だということが田實さんから語られる。そう外側の木のことも考えなければならない、今この木を伐ったら、その側にある木にも影響がある。伐るということは周りに存在している木にも影響を与えることになる。

今回はこんな目的があって目標にしたいこもある。それによって伐る木が変わってくる。単純に腐っているからといってそれだけをばんばん伐っていけばいいというわけでもない。いらないもの必要ないものは排除すべしという偏った見方だけでは物事はうまく進まないのがこの世の常なのだ。

細いから、太いからとそれだけで木を伐ってはいけない。細い木もこれから太くなって将来使われる可能性がある。太い木は「これが100年経った木なんだよ」と時の経過をその存在で語ってくれる。だから将来木を考えていくということも大事になっていく。目先のお金も大事だし、将来のお金も大事だし、将来語られるストーリーだって大事だ。何を大事にしていくかでどれを伐るのかが変わっていく。

なんでこの木を伐らなきゃいけないのか?伐った木の周りの木はどうなっていくのか?一つ一つの木のストーリーを考えていくのが選木なんだと田實さんは語る。

一本一本の木と語り合う姿勢を忘れないようにしていこう。チェーンソーの音にかき消されてしまう木の声を僕らは聞いていかなきゃいけない。

作業を終えて戻ってきて少し遅めのお昼ごはんを盆栽センターで食べて休憩したら午後の作業へ。

トラックにホルツ行きの丸太を積んで本日の作業は終了。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

Kazuki

サルサLOVER→農業研修生→木こり見習い
赤石家のカズ
2022年3月から農業の研修を開始!
2023年4月木こり見習いになる。
福津農園での農業研修を終え次なる目的地へと旅立つ
実践の記録と日々感じたことや何かを綴る日誌。

-木こり日誌
-, ,