5月16日(月)くもり
スクッと目が覚めた。花粉症のせいなのか鼻が詰まっていて息苦しい。苦しさから目が覚めているのかわからないけど、とにかくしっかりと目が覚める。
朝ご飯前に読書「存在と時間」を読む。なかなか難しくて行ったり来たりしながら読み進めている。そうこうしてるうちに、朝ご飯の時間を迎える。
朝ご飯を食べたら、雨がパラパラと降り出してきてキウイの受粉をする予定だったけど予定変更で草刈りをすることになった。まずは鶏のお世話から始める。
おばあさんが鶏の水を替えていると小さな梅が流れてきました。
どこから?と思ったら、先日掘った溝の上に梅の枝が伸びてきていて、そこから梅が落ちてきたみたい。そのまま放置しておけば誰かが食べるか、どこかに流れ流れ旅を続けた先で立派な梅の木になるかもしれない。梅だってそんな夢を見てもいいよね。
水を替えたら、ハンマーナイフで刈ってもらった草を集めて鶏に緑餌をあげる。人が移動すると何かがあるんじゃないかと思って付いてくるコッコ。
ヒヨコがいるところにも草をあげる。ヒナも駆け寄ってきて一緒についばんでいるなと思って見ていたら、親鳥が草ごとヒナを足で蹴散らしていて、ヒナが吹っ飛んでいた。
草をあげ終わって、昨日移植した赤じそが気になったので寄ってみると昨日地面に頭をもたげいた赤じそが少し頭を持ち上げていた。
お世話も終わって、田んぼの南側の斜面の草刈りを開始。集中していて写真をほとんど撮っていなかった。草を刈り進めているとススキの間に何かの巣らしきものを発見、あやうくそのまま借り倒していしまうところだった。
中には親指くらいの大きさの卵が一つ。あとで政満さんに聞くとウグイスの巣だと教えてくれた。周りを刈ってしまったので巣の場所としては心もとなくなってしまった。悪いことをしたなと思いつつ少しばかりの気遣いで隠れるように刈ったススキをより掛けておいた。
午前中で斜面全部の草刈りが終わった。
ウグイスの巣を見てもらった時に色んな植物の名前を教えてもらった。
南京ハゼ。秋になると赤くなりキレイに紅葉する。
山ゆり。今では採りすぎて、その辺の山ではほとんど生えていないらしい。ここではかなり沢山生えている。茎と種で増えていくので採り過ぎなければ確実に増えていける。高度成長期の影響は田舎へも。どうやったらお金を生み出せるのか、お金になるものは何かという経済優先の方向に考えが傾いた結果、山ゆりも「金の卵」となりお金に換えられてしまった。
笹ゆり。
クルミの木。リスが後で食べるために置いておいたものを忘れて、クルミの木がもともと生えていた場所とは違う場所に生えてきたもの。食べるのを忘れてしまうなんてリスもおっちょこちょいなやつだ。
ビワの木。
蝮草-マムシグサ-。マムシの皮膚の模様をもっている植物。
この農園にはまだまだ知らない植物がいっぱいだ。
午後の作業は午前中刈った草をみかんの木、柿の木の根本へ移動させる。
ドギツイ黄色の毛虫が一匹、何になるんだろう
草を集め終わったところで、政満さんから声がかかる。草も乾いたとので耕運機で田んぼの土を耕す。耕運機は田んぼにしか使用しないので今が年に一度の晴れ舞台らしい、30年位はたつ代物はまだまだ現役。
途中でバトンタッチ。
去年の稲刈りの後から一度も耕さずに草を伸ばし放題だった田んぼも、草を刈り、養分となる草と土を混ぜ、稲を受け入れる準備が少しずつ進んでいく。
耕運機デビューが突如訪れて何だかテンションが上った夕方の作業。多目的小屋まで無事届け終わったら終了。
そういえば、昨日妙子さんが採っていたそら豆が気になって見にいってみた。そら豆の収穫のタイミングは上を向いてくっついていたサヤが下に下がってきていて、背筋が黒っぽくなってきた時と昨日教えてもらった。サヤが下を向くことで種が下に落ちていきやすくなってるのかな?なんとも分かりやすい。そしてうまことできてる。
今年は豆類は上手くできなかったようで、去年とは違う場所に植えてみたら失敗したらしく、早くも枯れてきてしまった。そんなに広くない畑の中でも場所によって土の状態というのはそれぞれ違うらしい。土が肥えていることでミミズがたくさんいる(逆か?ミミズがいるから土が肥えている?)。それを餌とするモグラもたくさんいて、いたるところにモグラの穴がある。田んぼが近くにあり、田んぼの水や雨水がその穴を通ることで余分に水が集まったりする。
豆を植えた場所はそんな場所だったのかもしれないなと言っていた。話を聞くと、今でも成功と失敗を繰り返している。変わり続ける天候や自然環境を相手にして、同じ様に作物を作るというのはなかなか骨が折れるもんだなと思った。またそれが面白いのかもしれない。