KAZUKIの雑記

今を生きるおじさん、ままごとカフェの寅さん

今を生きるおじさん、ままごとカフェの寅さん

発表会も終わり土曜日は練習しなくても良くなった。何もしないで家にいようかなと思っていたら妻がどこかに行きたいと言う。先日知り合ったアッサーナ農園の方がインスタグラムで投稿していた「杏の家-あんのいえ-」という東栄町にあるパン屋さんに行く予定を立てていた。

東栄町はここから、40分くらい北東に行ったところにある町。

パン屋さんが目的地だったけど、このあいだ買った奥三河のお店の特集をしている雑誌に載っていた東栄町にあるカフェにも行ってみようということになってそれが寅さんとの出会いに繋がった。

東栄町に向かう途中には「Pole Pole」というパン屋さんがあって天然酵母を使ったパンがどれも美味しい。パン屋に行くというのに、途中でパンを買って車の中で食べながら向かうことに。

向かう途中の田んぼではもう田植えが終わっていた。

東栄町は山間部に位置していて「こんなところに町があるのか・・・」と思いながら車でどんどん山を登っていった先にある。山間にある町は全然規模は違うけどペルーのクスコを思い出す。

無事、目的のパン屋さん「杏の家」に到着。可愛い外観のお店。

入った時にはお客さんはいなくて、パンを選んでいると地元の人らしく「友達にオススメされてたんだけどやっと来れたわ」と話されていた。

肝心のパンは撮り忘れた。

次に向かったのはそこからさらに山を登った「ままごとカフェ」

「こんにちは~」とお店に入ると元気なおじさんがいた。寅さんである。

「近くの蕎麦食べに来たの?(有名な蕎麦屋さんがある)」と尋ねられて、このカフェに来たということを伝えると、お店の中を案内してくれた。このお店はもともと村役場でこの建物と隣の民家を借りて暮らしているとのこと。

お店の中は古いものがたくさんあって雑然とした雰囲気の中にもなんだか調和を感じる。

2階にはギャラリースペースがあって、今は本田照男さんという方の展示をしていた。

2階の窓からは奥三河の山々が見える。

部屋も何個かあり、作家さんに貸し出したりしているらしい。ギャラリーを一通り見て下に降りてコーヒーをいただく。寅さんがコーヒー豆を量ってくれて、コーヒー豆はテーブルに付いているイギリス製のコーヒーミルで自分で挽いた。

そしてコーヒーの淹れ方なんかを説明しながら目の前でコーヒーを淹れてくれた。

一緒にコーヒーを飲みながら話の弾む寅さん、福津農園の方々との意外なつながりやこれまでのことなんかを話してくれて、自分たちもその面白い人生の歩き方や考え方なんかに興味津々で話が止まらず3時間くらい経っていた。

寅さんは横浜出身らしく現在は70代!かなり若々しいし目がキラキラしている。古着屋さんをやったり、ペンションをやったり、他にもイタリア料理屋さん、こことは違うカフェ、山仕事などなど、月火水は新城市の旧門谷小学校の校庭にある緑のパサージュ内でコーヒーを出して、週末は東栄町のままごとカフェでコーヒーを提供している。

急にコーヒースクールが始まって、自分でコーヒーを淹れることになった。

70代でも生き生きしている秘訣はなんなのかと尋ねると、「而今-にこん-」という言葉を大事にしていると。而今とは「今、この一瞬一瞬を大切に生きていく」という意味で道元禅師の言葉だと教えてくれた。

前のカフェの名前も「cafe nicon」だったみたい。

過去も未来もない、あるのは今この一瞬だけ。今ワクワクすることを一生懸命やる。まさに自分もそんなふうに思って生きているから、なんだか寅さんに共鳴するかと思った。お金はないけどなんて言ってるけど、話をしていると心が踊っているよう感じた。

今を生きている人はこんなにも素敵なんだなと、自分もこんなふうになれるかな?と思いながら色んな話を聞いていた。

自分のことも少し話したら「サルサを教えてよ~」なんて話になって、近々人を集めるからぜひ教えてということでサルサ愛好会がスタートするかもしれない。先生としてではなく、いちサルサラバーとして遊び感覚を持ちながらできたらいいな~なんて思っている。まぁどうなるか分からないから始まったら考えよう。

妻の一言で行くことになった、ままごとカフェでは面白い出会いが待っていた。出会いってどんなところで待っているの分からないから面白い。自分にはまだまだ足りないものばかりだし、たくさんの出会いの中でたくさんの人から色んなものを貰いながら成長してきている。これからもそうだと思う。人の言動を通して自分の中に現れる言葉を聞くことで普段自分がどんなふうに考えているのかを確認できる。

何か食べれるかな?と思って入ったままごとカフェではコーヒーしかなかったし、話が弾んだこともあってお昼をすぎてあっという間に4時になっていた。ちょうどお客さんも来て帰ろうかということで、車に乗り込んで「杏の家」で買ったパンを食べながら帰った。お腹も心も満たされた休日になった。

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Kazuki

サルサLOVER→農業研修生→木こり見習い
赤石家のカズ
2022年3月から農業の研修を開始!
2023年4月木こり見習いになる。
福津農園での農業研修を終え次なる目的地へと旅立つ
実践の記録と日々感じたことや何かを綴る日誌。

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