百姓日誌

Day143 秋冬野菜 バラマキ農法、畦の草刈り

Day143 秋冬野菜 バラマキ農法、畦の草刈り

8月28日(日)晴れ

目覚ましをかけて6:00に目を覚ました。外の水場で顔を洗って、ヤカンでお湯を沸かして函館の方から頂いた函館の珈琲屋さん「TAILORED COFFEE」のドリップバックのコーヒーを淹れたら本を読む。

外は雨が上がって曇り空、虫や鳥も少し静かに鳴いているように聞こえる。網戸の隙間を通って聞こえてくる音をBGMに本を読みすすめる。

朝ごはんの時間近くになってくると少しずつ晴れ間も見えてきて外も賑やかになってきた。

ご飯を頂いたら鶏のお世話へ。空にはまだ雲がかかっていて涼しい。まずは水を替える。

水道の側の柿もオレンジ色になってきた。早生の柿でもうそろそろ収穫する。

キノコ棟の水を替える。

昨日、政満さんがキノコ棟の南側の柿畑にカブや大根の種をばら蒔いていた。草がはえたままその上から種を蒔いて、その後ハンマーナイフで草をバラバラにする。そうすると蒔いた種の上に細かくなった草が覆いかぶさり、それだけで芽を出し、しっかりと成長して秋冬にはカブや大根が採れるようになる。

水を替え終わったら、カラムシを取ってきて鶏たちにあげる。

今日もバラマキ農法(自分の表現)の続き、みかん棟の西側の柿の木の下や間の草がはえているところに種を蒔いていく。

ここは子供達に収穫体験をさせるために目立つ赤カブや日野菜かぶを蒔くらしい。

種を蒔きながら、繁殖力が強い外来種の「イヌホウズキ」や「オシロイバナ」を見つけたら抜いていく。

ここの畑は柿の木を境に西と東で土地の肥沃度が違うらしく、西に行くほど土が肥えていて、東側は痩せている。この土地自体が蛇紋岩の上にあり研究者によると「こんな痩せ地でよく作物を育てることができるね」と驚かれるらしい。痩せた場所には鶏糞をまき、そうすることで草が育ち、その草をまた土に戻す。そうやって土を作り続けてできたのが今の福津農園とうことになる。

「色んな見学者が来るけれども、自分がやるべきことをやった結果を見てもらわなければ意味がないでしょ、見学者がいてもその時期にやらなければならないことがあればそちらを優先する」

この農法をするのはいつもよりも遅いらしく、この一週間でやってしまうらしい。昨日見学者がいたのでさっき言っていたようなことを話していた。たしかにまずは自分の理想とする農園を作ることが見学者を呼び込む。というかそれなしには是非見たい!と思うような気持ちを呼び起こすことはできない。

ダンスもそうだったけど、どんなにパフォーマンスだけをたくさんしても(そのためにたくさん練習をすると思うが)基本ができていないとなんとなく何かが足りないような、なんかちょっと惜しいと思っていた。基本を繰り返して身についたものの上に複雑な技や動きを積み上げていく、そして最後は何も考えずに体が動き出す。心に残る感動するようなダンスは音楽に踊らされている状態がいいような気がする。

自分がやるべきことに取り組む、美味しい野菜を作るためにはどうやったらいいのか?と考え抜いていく。そういうことを繰り返していくことでファンがついてくる。

下が蛇紋岩で土の層も薄いということで、大根も短いけれど太くなる「源助大根」という種類を蒔いていた。その土地の今を知ること、そして成り立ちを知ることがかなり大事なことの一つにリストアップされた。そういうことを知ることで、同じ大根でも自分の選んだ土地にあったものを選ぶことができる。

自分もコカブの種を蒔いた。

バラマキ農法をするには2~3日(1~2日でもOK)晴れる日を選ぶということが大事だ。晴れることで草を完全に枯らしてくれる。しかし、雨が降るとフザリウム菌というのが繁殖して草を腐らしてしまう。そんな中に芽を出してしまうとせっかく出た芽もいずれ死んでしまう。ということで晴れた日を選んでやること。

説明を聞いたら、少し痩せたところに鶏糞を撒くということで鶏小屋から鶏糞を米袋3体分集める。

その後は、農道の草を刈って集めてそれぞれの鶏小屋に入れていく。草をいれることで鶏小屋の環境改善にも役立つ。草は鶏にも食べられまた糞として落ちるし、鶏糞の上に置かれた草は少しずつ微生物に分解されていい土になっていく。

次は緑豆、白小豆の間の草刈り。

鹿に食べられてしまうということで、網をかけているせいか横に寝てしまっているものが多かった。それでも食べられてなくなってしまうよりは良いのか。花が咲きだしてきたので日中はネットを外して、夜はネットを被せるということなった。種だけでも残せたらということで最後まで守り抜く。

政満さんは先程種を蒔いて、鶏糞を撒いたあとにハンマーナイフで草を刈っていた。

朝の曇りはどこかへ、晴れ渡る空、そして下からは蒸された空気がムワッと立ち上る。汗を垂らしながらの草刈りは終わって、お昼ごはんへ。

昼寝を終えて午後の作業へ。多目的小屋の前の柿の木の周辺の草刈りを終えて、田んぼの畦の草刈りへ。

茎の間から穂が出てきた。

夕方、日も落ちてブヨが防虫ネット越しにたくさん飛び出してきた。暗くなるのも少しずつ早くなってきた。あと少し草刈りが残っているけどまた明日ということで今日の作業はこのへんで終了。

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Kazuki

サルサLOVER→農業研修生→木こり見習い
赤石家のカズ
2022年3月から農業の研修を開始!
2023年4月木こり見習いになる。
福津農園での農業研修を終え次なる目的地へと旅立つ
実践の記録と日々感じたことや何かを綴る日誌。

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